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2016年12月31日 (土)

年末に向けて気になること:政治的な混沌にどう立ち向かうのか

2016年12月31日。年末なのでそろそろ中国話も打ち切りたいのですが、外貨準備高の急減や社債の不成立、ドイツ銀行への外貨移動制限、日本を含めた外国企業の本国への送金制限など資金の流動化に強い制限をかけ始めた中国の動きは、そろそろ限界にきたなという感想とともに、来年になったら確実にダイナミックな経済の動きがやってくるので、今のうちに警告しておきたいと思っての中国の話題だったのですが、そろそろ止めます。

日本のように議会での紛糾も含めてオープンにされていると問題課題も浮き彫りにされるのですが、中国の場合は秘密のベールに包まれているので勢力争いも政治の実態がわからないままで結論だけが飛び交います。それも背景がわからないうちに行動が先に出て、岩礁が埋め立てられて島になったり、いつの間にかアフリカに軍港が生まれたりと世界を驚かせる事件が発生しているようです。だから今後の中国という国の方向性が見えないのですが、今後共、共産党が独裁的に統治をしていく上で必要なことが進められていくことには変わりないはず。そうでなければ革命しかないでしょうし、今の状況で革命などは考えられないので、やはり現状を何とかしのいでいくことになるのだと思います。

そうした時に、最も気になるのが国内事情です。別に内政干渉をしたいわけではないのですが、純粋に心配です。少なくとも国民の生活を支える経済基盤がリストラなどにより奪われるのですから、それを国が責任を持って末端までの国民にサポートが出来るのかが気がかりです。今までが中間搾取の多い国柄ですから、地方政府に資金を流しても末端まで行くのかが単純に気がかりです。その場合に上から資金を流す支援ではなく、地方政府が国民と協働して資金を生み出すような仕組みが必要ですが地方政府が腐敗していては何にもなりません。

地域ビジネスを考えれば「村のゴミ掃除」でも良いし「高齢者の支援」や「家事サービス」でも、何らかの労働の対価として資金が流れることが望ましいのです。地方政府が問題あるならばコミュニティでボランティア活動でも良いし、それこそエコマネーを作って第三のマネー経済を生み出すことも良いかもしれません。それにしても権益利得を賄賂として利用する輩も出るでしょうから完全には行かないと思いますが出来る限り住民を巻き込んで資金配分をする手法が望まれます。

中国が庶民に温かい平和な国になることで、世界の13億人が助かるのです。それを考えると中国国民の幸せを祈らざるを得ません。『祈る』というと中国共産党は怒りそうですから『願う』ということにしておきましょう。何れも『来年は中国国民にとって幸せな年になるように願います。』では来年もよろしくお願いします。

2016年12月30日 (金)

年末に向けて気になること:政争から脱却して自由を手に入れて欲しい

こんな気楽な提案をしていても中国では全く役に立たないかもしれません。中国の政争は「勝てば官軍負ければ賊軍」という勝負の世界で、負けた場合には死刑宣告と同じですから悠長にして要られません。習近平の腐敗撲滅運動で摘発された公務員が2015年3月の報道では5万5千人に登ったということですからとんでもない数です。そんな状況ですから習近平を恨んでいる人たちも多く潜んでいるだろうと想像できます。

日本ならば、民間に再就職してやり直すこともできますが、刑務所行きになるのですから溜まったものではありません。基本的に政治腐敗が共産党一党独裁の政治体制を揺るがすということに気付いた習近平の判断が政争を超えて超法規的な締め付けになったと思われますが、習近平の身内や仲間意識の強い太子党(中国共産党の高級幹部の子弟等で特権的地位にいる者)には厳しい轍を振るっていない。それはやはり勢力争いと連動している、節度バランスが働いているのだと思われます。また、こうした仲間がいないと粛清ばかりでは後が続かないので、現実的な選択をしているのだと思われます。

とはいえこうした選別で政治を動かしていくことになると、どこかで限界は来るはず。少なくとも宗教活動や政治活動で死刑になるなんてことは野蛮人のやることで、まともな人間のやることではない。北朝鮮ならまだしも、世界のNo.2を標榜する中国では、あってはならない蛮行です。そして「信教の自由」「言論の自由」「結社の自由」を成立させないかぎり文明国としての中国とは言えないし、他国も受け入れられないだろう。そもそもこうした人権が無視されている状況ではいくら経済的に台頭したとしても「札束で頬を叩く」ことをしても、そう簡単に靡くものではない。他の国もそれを理解して中国と付き合うことが必要だし原点だと思う。

どうも人間は札束に弱いのかもしれないが、イギリスもドイツもなびいていった過去があります。ここは勇気を持って正義を通してもらいたいものです。宗教弾圧で良心の臓器を奪って売買しているなどは、まともに聴いても理解できないのが普通の人間ですが、それがまかり通っている国であることを改めて確認した上で、中国のこれからが未来あるものであることを期待したい。

「人権を守れない中国という社会システム」「人殺しを止められない政治システム」「国民からの意見を遮断するシステム」を終わらせるには、現在の政治体制には退いていただき、自由主義体制に変わっていくしか無いようです。「内政干渉」と一言で否定されそうですが「嘗てのホロコースト」「天安門事件」「大躍進運動」など中国国内の事件も含めて自戒すべきことは人類の歴史の中で多々あります。それが今も続いているという実態に中国国民も為政者も身を切る思いで律するしかないと思います。恐らく当の習近平も気付いているはず。そこのボタンの掛け違いを直すために、その外し方を模索しているのだと思えます。

なんとか国民の幸せ第一になって欲しいものです。

2016年12月29日 (木)

年末に向けて気になること:外向けの成長戦略が終われば内向きがあるか

「成長している間は安泰だ」と言われ続けてきましたが、とうとう成長が止まりました。「保八」という標語で8%成長を基本にしていましたが、今後の成長は6.5%から7.0%を目指すという全人代の発表で、すでに8%の枠は切られているので、各地で労働争議が絶えなくなり暴動も起こっています。それを顕在化させないために南沙諸島に灯台を建立して国民を鼓舞させて現実の困難を隠している様に思えます。まるで北朝鮮が水爆実験を繰り返して国民を騙している姿に似ています。現実はそんなことで喜んでいる場合ではないはず。国民の命がかかっているのですから、まずはお金を掛けてでも国民を守ることから始めなければなりません。

たとえば人命を守るために環境汚染対策に予算を投入することが必要です。失業対策費用も環境汚染対策と結びつけて、汚染源の工場に財源を投入して無公害化に舵を切ることが必要です。農業現場で生産性向上とともに安全な農産物を造るための土壌汚染対策や富栄養化の抑制、農薬のコントロールなどの努力をしなければなりません。海洋汚染も深刻です。各国と連携して海洋資源の保護と計画的な漁獲量のコントロールを重ねなければなりません。環境汚染の改善は海洋汚染に関連するので、相乗効果が得られます。環境汚染対策には日本のノウハウが有効です。海外からの技術導入や環境汚染への投資という考え方もできると思いますので、積極的にビジネスにしていきましょう。

これからは中国国内に向けたビジネスチャンスが広がっています。たとえば環境改善された農地だという保証がとれれば、その農産物は高く売れます。率先して良質な農業を再生することで消費者は見方を変えます。一挙に農村経済は豊かになります。出稼ぎで家族が崩壊されることのない環境が保持できます。何も海外から買うことが目的ではなく国内で安心安全が得られればその方が望ましいのです。これほど汚染が広がった中では、汚染されていない農地での生産がビジネスチャンスになります。だからこそ、国内事業としてのイノベーションという流れになるのです。ハンディキャップはメリットにもなるのです。

ようやく習近平さんも6.5%成長を下回ってもいいと言っています。そもそも成長戦略は国民所得の目標でなければならなかったのに、外貨を稼いで海外で見栄を張る手段に外貨を使っていたのでは早晩外貨不足に陥ります。今は元レートを守るために溜め込んだアメリカ国債を売るのに手間取っている状況です。もし、元の急落が抑えられなければ急速な物価上昇に陥るでしょう。輸入品が高額になり日本の米も宝石並みになるでしょう。こうなるとデノミネーション策を採りますかね~。

2016年12月28日 (水)

年末に向けて気になること:国民の幸せを求める政治に大転換したい

中国でも2010年当たりからいよいよ高齢化の顕在化と共に生産年齢人口の停滞から減少の時代に入りました。日本は2007年あたりから生産年齢人口の増加の勢いは減り始めていますが、一人っ子政策の影響で中国の生産年齢人口の減少は早まったのです。そして人口そのものは2030年あたりまで増加し続けます。

結果として食糧不足が発生します。特に今後の中国は都市部に人が集まります。つまり食料生産に寄与しない人口が増えるので、そのための食料確保が国の大きな課題になります。食料ですから不足すると死を招きます。戦争でもしなければ食料確保ができないとなると背に腹は替えられぬと世界の食料を奪い始めます。陸地がダメですから海上に出て海産物を略奪していきます。当然、近隣諸国との軋轢が増してイザコザから地域紛争に発展することは必然でしょう。今も韓国やベトナムなどの東南アジア諸国との係争は頻繁に起こっていて、日本とのイザコザもさらに増えていくでしょう。

日本でも1870年代の足尾銅山鉱毒事件、1960年代のイタイイタイ病などの汚染問題の顕在化があり、1970年に「農用地の土壌の汚染の汚染防止等に関する法律」が定められました。中国では日本に比較しても汚染のスケールはとんでもない規模で発生していますし、中国共産党の統治が続くなかでは改善は望めない状況です。本来は自国の環境汚染を改善することが優先されるべき改善策なのに、汚染を改善するよりも先に食料確保が優先され、おそらく近隣諸国と海洋権益の奪い合いになると思います。今は石油などの資源が奪い合いの中心ですが、次第に食料確保が現実味を帯びてきます。

世界的に観れば食糧生産量は増加し続けているので食糧不足は発生しないというデータも有りますが、食料は偏在していますし需要も偏っています。だから中国のようにこれから更に都市化が進む国においては、国内産の農産物が使えないという状況で不足するという中では海外からの輸入に頼るしかなく、その為の外貨確保が難しければ食糧危機に陥るのです。現在ではアフリカで貧困が食糧問題を生み出していますが、中国においては都市化が貧困をもたらし食糧問題を発生させる可能性があります。これが杞憂に終わればいいのですが。

現在の中国はアフリカや南米に対する支援事業を推進しています。いわゆる海外投資です。海外投資は最終的には不労所得として還ってきますから国民の生活を支える前に海外進出を優先しているように見えます。とはいえ外貨準備がある内ですから「今のうちに」と考えるのもやむを得ないようにも見えます。しかし、本来は国民の幸福を優先すべきであり国の存続を優先すべきものではありません。国が滅んでも国民が幸せな方がいいのです。中国の場合、その辺りが現在の問題点なのでしょう。実はそこに食糧問題の根本も潜んでいるように思えるのです。

2016年12月27日 (火)

年末に向けて気になること:香港と台湾の役割

私見ですが、香港や台湾は中国本土への指導的な立場を執るべきだと思っています。というのは本土の国民の殆どが民主主義を知らないで来ています。そもそも選挙のあり方や必要性すら理解していないと思います。だからこそ同胞である台湾と香港が主導的に改変をサポートすべきです。言葉の通じない外国ではダメで、少なくとも兄弟として交流できる組織的な取り組みが欠かせません。だから中国本土で改革の動きがあった時に適切な支援が欠かせません。

では、中国で民主革命が発生するケースとしてどのようなケースが考えられるか、以下に整理してみます。といってもどれも実現性が薄いようにも思いますが、何かのきっかけがなければ民主化は難しい訳で、政権革命に関するステークホルダーを中国内部から考えると思いつくことには限りがあります。むしろ中国が戦争を仕掛けて、国連軍がギャフンと言わせて民主化を進めるのが手っ取り早いのかもしれません。その場合は日本も巻き込まれますし、最前線になることは不可避です。

現代という国際社会の中では戦争というはありえません。あるとすれば囲い込みを強めている北朝鮮がミサイルを打つことで、韓国や日本、海上の艦船からなどから対抗するミサイルが発射され、結果として朝鮮半島が統一されるというシナリオです。その場合もロシアとの関係や中国との国境などの議論が沸騰して最終調整までは時間がかかると思いますが、それによって中国に革命が発生するわけではありません。むしろそんなことが起こると中国の民主化は先送りされそうです。

現実的な中国の民主化は「政権内部の革命」によると思います。東西冷戦が崩壊したポーランドやチェコ、あるいは東ドイツの場合には最終的には国民の動きが大きな流れになりました。それから2012年の「アラブの春」では軍が市民を支えました。しかし、中国の軍は共産党の軍であり国民の軍ではありませんし、中国独特の武装警察は政府に雇われていますので、国民の見方にはなりにくいのです。となると政権内部の革命しか残りません。折からの3月の全人代は少しきな臭いがしました。内部分列が始まっているようです。外野としてはゆっくりと観察していきたいと思います。

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2016年12月26日 (月)

年末に向けて気になること:中国に民主革命が起こるとすれば

希望的観測ですが、やはり選挙による代表選出という民主主義に移行してもらいたいと願っています。国民が対等に議論して自らの代表を選ぶという仕組み。これがまず必要です。もちろん日本やイギリスのように議会制民主主義もOKです。基本は国民に因る国民のための「選挙」です。

それから中国は大きすぎます。チベット族やモンゴル族、ウィグル族などの多民族国家という構図には無理があります。各民族が自立した自治を持ち、独立した自治区としての運営ができる独立区にするべきだと思っています。そもそも中国は朝貢文化の統治が行われていたので国境で囲い込む文化は向いていません。今の中国は漢族支配の国ですから、チベットにもモンゴルにも満州にも漢族を移民させて混在させようとしています。しかし、民族意識が強い地方に溶け込むことは出来ません。

もし、混血文化を育てたいなら、たぶん台湾がいい例だと思います。台湾も多民族国家です。インディアンである日本名高砂族に漢族の襲来が混血文化を育て、結果として多民族国家ができています。歴史的に見れば日本が統治した時代もあるのですが、国民党が逃げ延びてきて中国共産党国家とは違う台湾の自治権を獲得したのです。そして国際的には独立した国として認めている国もありますが、米国や日本などでは中国の一部として位置づけているものの自治権は台湾国民にあるので、事実上独立国として見えています。特に最近では台湾の鴻海工業がシャープを傘下に入れたというニュースは台湾の自立した経済力を観る思いですし、ここのところのトランプ発言は仰天です。

香港・マカオも微妙な位置にあります。一国二制度の試行が行われていますが、中国国務院は2014年4月10日、香港の高度な自治を確約する「一国二制度」に関する白書を発表しました。香港は中国政府の管轄下にあり、「完全な自治権」を持っているわけではないと強調しています。一国二制度に関して、「香港では誤った認識が多く存在」と批評しています。それに対して、各方面から、「『一国二制度』を覆すためではないか」と懸念が高まっています。これは大変問題のあることです。しかし、一国であることは地続きでいる地域にとって連帯を構成するためには都合のいいことです。だから連邦国家を目指すことも視野に入れて連携を取るべきです。国土統一も小さい範囲なら良いのですが、中国は大きすぎます。

2016年12月25日 (日)

年末に向けて気になること:国有企業の将来はどうなるのでしょう

中国経済を牽引していた国有企業が多くの在庫を抱えてデフレ経済を構成していて、外国に安値で売りつけるものだから各国から貿易摩擦の原因を造っていると避難されています。特に鉄鋼については海外勢も「安いから買う」というので市場が混乱しますが、そもそも海外勢も最初から買わなければいいのにと思うのは私だけでしょうか。「安いから買う」というのは普通に商売をしていれば当然の行為で、それを買えなくするのなら適宜、関税などの措置を取ればいいのにそれもなく買ってしまうのは需要と供給の動きとしては普通のことだと思うのです。

また、産業構造としての国有企業については、嘗ての民間資金の導入に因る産業振興の経験もあり、構造的に解体する可能性が高いと思われます。日本で言えば戦後の財閥解体や三公社五現業の解体がそれで、中国も産業構造の民営化を押し進めることにならざるを得ないだろうと考えています。これまで共産党員の子息の就職先が縁故で決っていたのが多少厳しくなるでしょうが、極端には平等にはならないので、天下り先の確保とともに、ゆるやかな改革開放が行われるものと思われます。こうした企業には海外からの投資も呼び込み、GDPも拡大する可能性があります。

そうこうしている内に3年から5年が過ぎて、産業基盤も整ってくると就労者の数も増えていき、何とか就職ができれば国民の意識も変わってきます。やむなく一時的に農村に戻っていた都市遊民も仕事があれば出稼ぎに来ます。産業構造の仕組みを云々する知識は持たないで体力で勝負する労働者は、仕事を与えられると安堵するのです。そうなると中共は盤石です。

その間、これまでの汚職体質は改善させます。国民に清潔な中共を示すことで中共の必要性を解いていきます。少しずつ社会が安定してくると宗教の自由や言論の自由を開放していきます。でも情報規制はより厳密にして、中共が造る民主主義、『中共民主主義』なるものを構築することになります。それはどんなものかを勝手な想像で以下に示します。

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「なぁ~んだ」と思われるかもしれませんが、結局は今と変わらない。少しポジションが変わるだけで中国共産党の位置は変わらない。ただ、軍が台頭してきて食料不足のために農業が奨励される構図になるかなと思っています。それ以上の改革は無理でしょう。もちろんチベットやウィグルは治安部隊が制限を加えた自治権を発行しています。

2016年12月24日 (土)

年末に向けて気になること:バブル崩壊で中共はどう動くでしょう

『反日ドラマで埋め尽くされたテレビドラマ』という状況があるというのを聞くと、国民にとって反日が意味のないものになっていると解りつつあるにもかかわらず相変わらず反日を進めていることから、そろそろ限界にきているのかと思わせるのです。

中国国内への投資と海外への輸出で成り立っている中国経済が崩壊するという仮定に経って、そのバブルが崩壊する中で中共はどうなるのか。嘗てのビジネスモデルが利用できない時に中共はどうするのか。それを想像することで今後の中国のあり方を探ろうと思います。特に事態が急変している中で中共は「新常態」に入ったことを宣言します。「2015年4月20日 - 昨年8月上旬、人民日報に3日連続で「新常態」(ニューノーマル)に関する評論が掲載された。それ以降、「新常態」は中国の経済政策運営の基本方針を表す表現として定着した。(JBpress - isMedia)」と説明されています。つまりバブルの崩壊です。

まずは錬金術であった土地を召し上げて不動産を作って売るというビジネスモデルは、地方では当面の間は成立しないだろうと思います。しかし、住宅ニーズは大都市部ではまだまだあるので、いわゆる投機的な不動産所有でなく実需での売買は今後も続き、価格が適正な状況になると必要な人々にニーズに応じた住宅が供給されることになるでしょう。地方政府が実績作りのために無理やり建設する流れはなくなるし、これまでの投資物件が実需に対応した市場に出ることになるでしょう。ただ、その不動産在庫量が20ヶ月分もあるといいますから、当分の間、新規供給は極めて少なくなるでしょう。

ただし、最近の大都市部での不動産は実態経済ではありえないほど投資熱が盛り上がっていて、賃貸での利回りを遥かに超えた価格で売買され始めました。つまり不動産に対する『投棄プーム』とも言える動きで、経済のセオリーとは異なるので間違いなく沈静化してバブルは弾けると思います。一時的に集まった資金のはけ口が大都市部のマンションだったわけですから、そのときにマネーが止まれば急速に価格は暴落して、実体経済に見合うまで下がります。現状ではそのタイミングを見計らっている状況といえます。日本の不動産バブルも実態と合わないほど不動産価格が高騰したので今は半額になってしまいました。中国も日本と同じように人口が減少に移行する時に同様な経済現象としてバブルがあるのだと思えば納得もします。

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2016年12月23日 (金)

年末に向けて気になること:中国の『労働者事情』

かつて日本でも、自動車産業で臨時工として働いていた人々が就職先もなく寮から追い出され、ホームレスが増えていったことがあります。住所がないと就職活動もできないので、臨時的な収容施設が供給されました。失業保険の受給者も増えています。中国ではどうなっていくのでしょう。

中国でも世界を流動化する人々に共通する生活保険制度として1999年の失業保険条例により新たな制度が設立されました。加入者は都市部の企業に勤める労働者で、2003年時点で1億373万人が加入しているとのことです。ただし、農村戸籍の臨時工には加入の道が開かれていません。また、支給されたとしても給付期間は最長2年間で、金額は平均給与の2割ほどですから、期待は持てそうにありません。

ですから中国人は貯蓄をします。中国の貯蓄率は世界一だそうですが、銀行の貯蓄利息が3%と決められていたので、少しリスクを抱えても理財商品に飛びついていたようです。ここのところ中国のインフレ率が3%前後なので貯蓄していても増えません。だから投資に踏み込むのですが、不動産バブルが崩壊すると不動産会社の借り入れ先の投資ファンドに不動産業者から融資した資金が戻らなくなり、必然的に理財商品も破綻します。

中国の状況と違い、日本の金利はさらに安いので投資に向かないと思うのですが、リスク商品にはなかなか資金は動きません。やはりバブル崩壊やリーマン・ショックの経験があるからでしょうか。でも、地域での再生可能エネギーなどの活動に市民債的なファンドマネーの動きが育ってきて、次第に意識改革も進んでいるようです。こうなると新しい展開が見えるかもしれません。

中国は今デフレ経済下にあると思います。国営企業もリストラをしなければならない状況ですが、暴動を恐れて大鉈を振り下ろせない状況です。多くの産業が他の発展途上国に逃げていき国内に仕事がない状況です。中国には2億人を超える流浪の労働者がいると言います。農村部から出稼ぎに来ている人々で不況の中では採用もままならないでしょう。農村から出てしまっているので帰る場もないという状況だったり、その農村に帰ったとしても生活できるだけの収入も得られない人々が仕事を探して蠢いているのです。

日本もデフレ下にありますし不況が続いていると言っていますが、就労率は高く、選ばなければ働き場がない常態は回避できています。しかし、中国の出稼ぎの民は日々の生活さえままならない状況で生活していると思われます。その人々の声は日本には聞こえてきませんが、どうなっているのでしょう。

2016年12月22日 (木)

年末に向けて気になること:中国のもう一つのバブル『海外投資バブル』

外貨準備高があるうちに海外へ投資しておこうという中国の狙いは正しいのだが、「過ぎたるは及ばざるが如し」という気がします。基本は資金力があるうちに海外投資して海外資産を作ることで継続的なリターンを得るという手法です。日本でもODAを活用して海外に融資してリターンを得るような仕組みを展開してきたことで、継続的なリターンが返ってきています。それは国家的なリターンではなく民間企業の事業として展開しているので、リスクは民間企業がとっているので国民的にはリスクは回避していると言えるでしょう。

ところが中国の場合は国営企業が海外に投資していることが違います。民間企業と同様なリスク意識を持って国営企業が事業展開していれば良いのですが、どうも賄賂になれた商習慣というか、拝金主義の意識の中でのビジネスなので、「苦労してビジネスする」という意識は殆ど無いだろうし、海外に投資しても容易に動く中国国民の労働者を送り込んで、外貨で支払うのではなく中国通貨の元で支払えば外貨に交換すること無く支払えるので、外貨準備を取り崩さなくても良いことになります。つまり更なる海外投資が容易になる仕組みで、加えて国内に余っている労働力を消化することにもなり一石二鳥なのです。

こうした一連の流れの中で、アフリカについては世界を率先して投資を重ねています。国が率先して行う国営企業の事業展開とともに民間企業もアフリカに移っており、特に中国の製造業はアフリカに逃げています。中国国内の人件費の高騰で日本などもベトナムやカンボジアに製造拠点を移していますが、中国からはアフリカが精神的に近いようです。中国の世界最大の靴メーカーがアフリカに大規模な工場を建設したというニュースや、こぞってアフリカ移動をしている様子を知らせる各種報道があります。これまでの中国からのアフリカ投資が実を結んでいるのだと思います。アフリカはこれから発展しようと言う国々が沢山あります。だから伸び代も大きく、製造業にとっては魅力的な市場になります。日本からはいささか遠いという印象を受けますが、アフリカで製造してヨーロッパに輸出する流れもあるし、市場としては魅力的でしょう。

ただ、気になるのは中国の海外投資がいつまで続けられるかです。外貨準備高が枯れかけているようなのでこれまでの大盤振る舞いの投資ができなくなっていくのではないかと思うのです。こうした危機的状況を回避するためにAIIBの設立を急いだのですが、結局、信用保証が取れなくて実行が難しい状況です。インドネシアの高速鉄道もそうですが、中国の約束が反故されているのでなかなか工事が進んでいないので、各国の関係者が中国政府の対応に疑問を示し始めました。

2016年12月21日 (水)

年末に向けて気になること:中国の『経済の停滞とインフレに対する庶民の動き』

バブルの崩壊はデフレを引き起こします。不動産にしても鋼材にしても消費がなくなれば在庫に苦しみます。また、中国の場合にも鉄鋼などの素材については在庫が堆積していますし、そうなると価格が低下するデフレになります。現在、世界の鉄鋼市場が混乱しています。中国国内で消費できないので海外に安売り攻勢を掛けていて、関税対応が遅れたり中国との商取引の関係で拒絶できない韓国などの市場は大変です。石炭などの在庫は海外向けではありませんので、リストラしかありません。「後は野となれ山となれ」という心境でしょうか。中国では石炭発電所の建設ではなく原発を進めています。現在27箇所の原発を建設しているそうです。

国有企業のリストラなどで影響を被るのは結局、国民です。全体に産業の収縮で雇用が不安定になり、収入が減少する中で生活を支える消費者物価が気になります。特に食品などの日用品については都市化や工業化の影響で農業基盤が低下しているので、国内生産だけでは間に合わず海外からの輸入に頼らざるを得ず、価格的にも高額な商品の流入が物価を押し上げます。つまりインフレです。2010年を100とすると2014年では114.93(はIMFによる2015年10月時点の推計)となっています。毎年3%位の上昇になっていますので生活費が確保できない中での物価上昇は家計を苦しめます。

一方ではデフレで、一方でインフレという現象をスタグフレーションといいます。経済活動の停滞(不況)と物価の持続的な上昇が共存する状態を指す言葉です。失業者が増える中で生活費の上昇で庶民には耐えられない苦しみが来ます。一部の特権階級は紙幣を刷り続ける国からの支給を受け、インフレにも追随することは出来ますが、労働者の懐は耐えられません。こうなると国情は穏やかではないでしょう。

中国の場合、報道が規制されていることから庶民の苦しみが外部や周辺国民には見えません。見えるとしても一部の政権内部の共産党員や海外の中国ウォッチャーに限ります。また体験的には都市に出稼ぎにしてリストラに遭遇している人々にとっては現実の問題として解雇される運命ですから現実問題です。その場合都市戸籍の国民はサービス業などの再就職の場もあるでしょうが、農村戸籍の出稼ぎ都市居住者は農村に戻るしかありません。しかし、すでに農村に戻ることは出来ない状況になっています。だから今後は失業者が多発して生活困窮者が顕在化するはずです。中国には2億6千万人の労働遊民がいるといいます。臨時工として工場や建設現場で働くのですが、その職場がバブル崩壊ではなくなりますから、たちまち生活の場を奪われます。

2016年12月20日 (火)

年末に向けて気になること:中国の『金融バブル』

そして最後に『金融バブル』です。中国の通貨供給量が世界の通貨発行量の半分を占めているそうで、国に取って必要な資金は紙幣を印刷するというごく単純な方法で国の経営を進めています。また国の運営にも多くの経費がかかりますが、税収が確保できなくなると紙幣印刷を続けることで政府機関は維持できます。ですから、いつの間にか膨れ上がっているのです。

本来、通貨が多く印刷されるとインフレに陥るのですが、どれほどのインフレを誘発するのかは余り知られていません。実際、中国の貯蓄金利は3%と決まっていたのですが、それ以上に物価が上がるので、銀行に資金を預けるのではなく、市場に出回っている金利の高い理財商品に投資するのです。高利回りの投資信託などの市場ですが、投資先が地方政府や銀行融資を受けにくい民間企業なので倒産リスクも高く、バブル崩壊でもろに被害にあいそうな投資です。

現在、市場金利も自由化されてので、嘗ての投資ムードは抑制されているようです。ただ、嘗ての理財商品市場がどのようになっているのかはわかりませんが、このような経済循環が右肩上がりで来ている間、問題は見えていませんが、どこかでバブルが弾けるとたちまち全体に飛び火します。そうなると、なし崩し的に砂上の楼閣は崩れ去ります。まるで蜃気楼の中にある国の姿のようです。現在では不動産バブルの崩壊や地方政府の債務不履行などが報道されていますが、何らかの方法でバブル崩壊を抑制しているようです。しかし、どこまでも通貨発行などで耐えうることは無理でしょう。じわじわと真綿で首を締めるようなバブル崩壊は中国に何をもたらすのか、非常に気になるところです。

実態としてすでに金融バブルは弾け始めているようです。理財商品を販売していた会社が倒産を始めており、各地で暴動が発生しているようです。また、金融機関も倒産して国も救えないという宣言を出したようですので、金融バブルも弾け始めました。9回も不渡りを出していた銀行で、国の支えももう限界が来たのだと思います。日本では2回不渡りを出したら即倒産なのですが、さすが中国です。9回までで10回は無いというギリギリの対応だったのだと思います。ということで今後も同様な案件が出現して、銀行の取り付け騒ぎが全国で発生すると、もう統治などできなくなるのではないかと心配しています。

現在、最後の投資先として上海などのマンションに行っていますが、その価格上昇も間もなく終わります。そうなると海外投資で使うしか無いのですが、海外も馬鹿ではありません。暴落する可能性のある通貨は受け取りません。『金融バブル』の崩壊は拝金主義の中国国民にとって最悪の終わり方です。

2016年12月19日 (月)

年末に向けて気になること:中国の『長大産業バブル』

中国には『長大産業バブル』を創りだす「国有企業」が2010年の段階で12万4455社あるのだそうです。その内中央政府管理が3万876社、地方政府の管理が9万3619社といいますから、日本の「三公社五現業」と言われたスケールとは大違いです。1990年台の国有企業改革で、国有企業数を26万社から減少させたことが効率性の向上や、民営企業の活躍余地拡大につながり、中国が「世界の工場」としての地位を得るように成ったというのですが、それにしても国有企業が多く、国や地方政府との繋がりが強いことから、保護的な経営環境が経営的なリスクを取らない体質をつくり、多くの負債を抱え込んでいます。

中国有数の産炭地、内モンゴル自治区オルドス市の崩壊が伝えられたのが2013年8月、石炭バブルで1人当たり域内総生産(GDP)が中国トップとなったのは2010年ですが、それから3年でバブル崩壊。誰も住まない高層都市がゴーストタウンになっています。石炭需要の向上から価格高騰による投資の繰り返しが国内炭より格安な海外炭の輸入により一挙に低落しました。

日本でも基礎燃料が石炭から石油に替わって、各地の炭鉱が閉鎖され、夕張市は地方自治体としては日本で初めて破綻した自治体になりました。筆者もその後の夕張市を訪ねてみましたが、市街地の中に腹をすかせた野生のキタキツネが道端で餌を求めている風景に唖然としてしまいました。

こうした長大産業の蓄積したストックが世界を折檻しています。溜まりに溜まった鉄鋼在庫が山積みされた工場や輸入されたままの鉱石が港に放置状態の写真が報道されます。原材料を輸出していた国も中国の景気の抑制で景気がダウンです。これまで中国景気に支えられていた関係国の経済にも大きく影響を与えてしまいました。特に資源国のオーストラリアは大変です。

日本の場合は内需国ですので意外と影響は少ないのですが、中国に進出している企業は大変で、最近では日本企業の退出が困難な状況なのに対して日本の経済界が大挙して中国を訪れたり、ソニーの撤退に従業員に保証金などを請求されたとのニュースが飛び込んできます。中国政府も外国からの投資マネーを逃さないように動きますので、中国の蟻地獄に苦労をしているようです。すでに中国の『長大産業バブル』は弾けているので、その収集に苦心惨憺している様子が見受けられます。

2016年12月18日 (日)

年末に向けて気になること:中国の『国土開発バブル』

次に『国土開発バブル』ですが、2008年のリーマンショックの海外市場減退の余波を回避するために中国政府は内需を上げるために国内産業のテコ入れを行いました。その方法は国土基盤を整えることを重点施策として、国家的には新幹線や高速道路、空港など4兆元(57兆円)もの公共投資を進めました。世界をあっと言わせた政策で北京オリンピック(2008年)後の失速感を見事に復活させた施策は世界経済を支えた功績だとも言われていますが、結局は国内的にバブルを増長させることにもなりました。というのも、中国への海外からの投資の鈍化を、国内の公共事業で支えようとしたのです。

これが金融バブルや不動産バブルに火を付けました。特に地方政府にも開発を推進することを奨励して、むやみな投資で不動産バブルの崩壊を招きました。私も見に行きましたが、上海郊外の松江に「テムズタウン」というロンドンの街をコピーしたニュータウンが出来上がっていました。街には人が殆ど住んでなく、低層の住宅地だけが美しい町並みを形成していました。建物のデザインがロンドンのテームズ川の側に立っていた集合住宅に似ているので、思わず笑ってしまいました。最近、そんな外国名の地名を使うなという司令が中央政府から出たようで、なんだか本末転倒な政策が見えてきます。

その後次第に中国経済の動きが中国を追いかける発展途上国に奪われ始めると、これまでの産業構造が崩壊しはじめ、海外からの投資が縮小されていきます。そうなると既存産業も発展途上国に移転しますからさらに国内産業は縮小して、多くのリストラを生みます。先の全人代ではリストラ対策としての大規模予算を計上していますが、実際に地方政府周辺で始まる企業整理がうまく進むかは疑問です。むしろ地方政府が国有企業のデフォルトに連鎖して、地方政府そのものが財政破綻するのでは無いかと思うのです。結局、中央政府が地方政府を支えるために資金を出し続ける構図になるのかなと想像しています。

2008年のリーマン・ショックの時には日本の国土強靭化計画ではないですが、中国国内の基盤整備に資本を投入することで新幹線整備やダムなどの大規模公共事業で経済を再起させたことは大きく、一党独裁の中国でしか出来ない施策であると思われました。それ以降、他国からは一目置かれて、一般的な経済指標に乗らない国として位置づけられました。だから、それまでは資本主義陣営と協力して事業化を進めていた国営事業も独自で推進できると思い始め、突っ走って行きました。しかし、現実はそうは行きません。バブルはいつか崩壊するのです。

2016年12月17日 (土)

ちょっと目先を変えて「鳥居と灯篭」

ちょっと目先を変えて「鳥居と灯篭」

古来から身近にある『鳥居』と『灯篭』だが、厳島神社の『鳥居』は海に浮かび、『灯籠』は陸の位置を表す灯台だ。嘗ての参拝者は船で『鳥居』をくぐり、灯籠のある桟橋に伝馬船を寄せて神社を詣でたに違いないのだが、現代はそんな粋なことはできない。自動車も運べるような大きな連絡船が人と物と車を運ぶ。

『鳥居』は神社の門だから、そこを潜らないで神社には本来入るべきではないのだが、大挙して訪れる観光客には合理的な処置が必要なんだろう。

そう言えばフランスのモンサンミッシェルが河口に浮かぶ寺院として崇拝されているが、もともとは干潟を歩いていたのが、今では道路が伸び、観光バスが麓まで行くようになった。これもまた合理的な処置なんだろうが、少し反省して過去に戻そうという動きがあると聴く。さて厳島神社は引き潮の時に歩いて潜ることは出来るのだが、裏口から入って改めて門を潜るのもおかしなことと思うのは私だけか。

I do something new a little, and, "torii and garden lantern"

But "torii" and "garden lantern" which are here close from ancient times float on "torii" in Itsukushima-jinja in a sea, and "garden lantern" is the lighthouse which shows the location of the land. Former worshipper brings a sampan near the pier where he passes through "torii" by ship and has a garden lantern, and, a shrine, I'm certain that I called, modernity can't do such smart thing. The big ferry which can also carry a car carries a thing and a car with a person.

Because "torii" is a gate in a shrine, I should pass through there and shouldn't enter a shrine primarily, the tourist who swarms in and visits will need rational disposal.

When saying so, French MONSANMISSHERU is worshiped as the temple which floats on a mouth of a river, originally, that I was walking a tideland, a road improved in now and a sightseeing bus started to go to the base. This will be also rational disposal, but it's heard that there is a movement which will repent and return it in the past a little. Now, it's possible to pass through Itsukushima-jinja on foot at a reflux, only I think it's also strange to enter from the back entrance and pass through the gate once more.

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2016年12月16日 (金)

年末に向けて気になること:中国の『不動産バブル』

今は溜まりすぎた資金が上海に集まっていて、賃料では採算が採れないほどの高値に上昇しているので、基本的には上海には住めなくなっていくという現実があります。家賃が高騰すると、経済原則で利用者も高騰しているマンションから撤退して安価な郊外に移住します。そこにはまた、賃貸住宅があるので通勤は大変になりますが致し方ないことで、必然的に住み替えることになるのです。これは日本でも同じで、都心部でのマンションが高騰すれば郊外に移住することになるのは中国に限らないのです。社会経済の適応能力の所以でもあるのでしょう。

今も続いていると思いますが、東京の都心でも中国マネーが跋扈していて、高級マンションを買い漁っているというニュースが飛び交っています。それも日本の銀行も恐れを知らずに中国人に3割の頭金さえあれば不動産に対する融資を実行しているようで、中国マネーが本国から日本へも押し寄せてきている実態があります。だから日本の都心部のマンションには家賃高騰で住めないような状況も生まれてくるとは思いますが、それも市場原理の成す技なのです。

日本の不動産バブルが中国マネーによって発生している話と上海のそれは同じとはいえないと思っています。日本のマンション高騰は一極集中で、先鋭化する不動産価格は市場原理とのバランスをしますので価格的には落ち着いてきます。だから上海のように利用されないほどの高騰はしないのです。所が上海のマンション価格は投資マネーの連鎖ですから、売買が続く限り価格が上昇する必要があります。株と違って上がり下がりが認められないので、価格が上昇している間は投資マネーが集まり続けますが、一旦、下落が始まると一挙に落ちていきます。連鎖反応が怖いくらいに下落すると思います。日本のバブル崩壊も同じようだったですね。

上海の郊外にテムズタウンを訪ねたことがあります。その当時は住む人もいなくて閑散としていたのですが、次第に居住者が増えていくように思います。都心部で住めなくなった人々が郊外の空き家に居住の場を求めていくのです。ようやく鬼城が埋まってくるという状況になりつつありますが、オルドス市のように石炭鉱業で栄えた街は衰退の一途ですから、立派なマンションを放置したまま北海道の炭鉱の町のように衰退する運命になるのだと思うと、当時の投資マネーは勿体なかったなと改めて思います。そのつけを国民がかぶっていることを思うと、日本のバブル期にも似たような空港や道路整備があったなと反省させられます。

2016年12月15日 (木)

年末に向けて気になること:中国の四つのバブル

大きく見て中国には四つのバブルがあります。『不動産バブル』は地方政府の財源にもなり、さらに地方政府の役人の実績として評価されるGDPの根拠となる指標で、農民から接収した土地に不動産を建設することに精を出しました。その結果、使われない不動産を山積することになりました。

大規模開発では筆者も視察に行った「天津エコシティ」がありますが日本の不動産会社も係わり開発を進めていましたが、2014年4月天津市が事実上の破綻状態に陥っていて、開発も止まっているとのことです。また、大規模に開発した2014年6月には『上海 商業施設の成約件数8割以上減少』というニュースが新唐人テレビで報道され、実際、建設された商業施設が6年も経たないで取り壊される事例など、後を絶たないようです。「泣きっ面に蜂」とでも言いますが、天津大爆発は開発の遅滞に追い打ちです。

また『国土開発バブル』としては長江に建設した「三峡ダム(さんきょうダム)」があります。1993年に着工、2009年に完成したそもそも構想としては1919年に遡り、その後国民党政権で調査がされたとのこと、歴史的には長い検討を重ねてきたものだが、紆余曲折の結果、中華人民共和国に現れたのです。発電能力が原発15基分というからとんでもない規模だということがわかります。もう一つ「南水北調(なんすいほくちょう)」というプロジェクトがあります。読んで字のごとく、南地域の水を北地域に調達しようという運河計画で、1952年に毛沢東が言い始めた計画で、2003年12月に着工し2014年にまずは1432kmが完成し通水されています。それに加えて高速道路網と新幹線網は人の済まない地域までを網の目のように広げたため維持管理などの費用が馬鹿にならない状況に至っています。

次には、『長大産業バブル』としては石炭やセメントの在庫を増やしてしまいました。これはバブルというよりは政治的な失策のように思います。最近では鉄鋼の在庫が世界の市場を撹乱させています。中国の基幹産業は殆どが国営というか共産党の独裁企業で、地方政府も公営企業として運営しているので在庫が溜まってもリストラができない状況が続いているのです。その結果、各地でゴーストタウンが発生していますし、石炭の山積みは処理しきれません。嘗ての国鉄の民営化が実施されたときに、多くの職員が整理されたことを覚えています。国鉄からJRへと移行したと同時に三公社が民営化されました。そんなことが中国にも必要なのかもしれませんが、なかなか難しいようです。

そして『金融バブル』です。「お金がなければ刷ればいい」という哲学があるのか、世界ナンバーワンの通貨発行量を占めてしまいました。通貨単位は元ですから他の外貨に交換した跡で元が価値を落とすと、交換させられた通貨側はたまらないので、通常ではなかなか交換が難しくなっているようです。2008年のリーマンショック時に海外の不況から影響を少なくするように国土開発産業を振興するように大量棟に有したものがきっかけで、印刷が止まらないようになり始めたようです。

そんな四つのバブルを私の理解している内容で今後、説明したいと思います。

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2016年12月14日 (水)

年末に向けて気になること:中国バブルが崩壊するとどうなるか

残念ながら中国のバブル崩壊はすでに始まっているようです。2016年3月の全人代で李克強首相が額に汗を浮き上がらせながら現在の経済事情と五年後の目標を説明した下りはそれを明確にしたようです。

現在、一線都市での不動産バブルは中国内の投資資金のはけ口として不動産しかなくなっていることの証で、厦門を皮切りに今では上海がヒートアップ。賃貸居住者が追い出され、ビルが売買される始末です。賃貸運営よりビルごと売買したほうが儲かるという筋書きです。

clip_image002 中国は居住者の権利より所有権の強い国柄で、都合が悪いと1週間で出て行けという命令が下せるようです。とても日本では考えられませんが資産活用よりも売買という選択が基本になっている社会だとすれば致し方ないのでしょう。もちろんビルごとではなく個別の分譲マンションの賃貸利用も減退しているのだと理解できますから、「1億総不動産屋」という日本的な揶揄を適応しようとすると「4億総不動産屋」ということになるのでしょう。というのも中国の国民の3割程度しか不動産を買うなどはできないので、多く見ても4億かなという連想です。それにしても4億人が動くと凄い。

中国国民の貯蓄率は高く、その資金は当初は高利回りの投資信託に流れていた。いわゆる闇金融的な「影の銀行」でシャドーバンキングと呼ばれる金融システムがあった。リスクの大きい不動産市場などに高利で

融資することで、リターンも多くて都市戸籍の国民が挙って投資していた。それが、低金利政策のために頓挫したので、株式に流れたが、それも市場経済に慣れない市場では、株価バブルも弾けて結局は大都市部の不動産に行き着いた。それが現在の不動産バブルです。

市場は資産の運用ベースを遥かに超えた価格に不動産価格を押し上げてしまった。1年で5割も上昇する不動産は2倍になったときに売りぬこうという思惑買いで価格が上昇しています。まさに不動産バブルです。嘗ての不動産バブルは全国で地方政府と不動産業者がつるんだ新規供給バブルであり、全国に居住者のいない大規模団地を造ってきた歴史ですが、今回のは居住者を押しのけてのバブルだから、もちろん新規供給もありますが、むしろ不動産全体の資産高騰になります。

思えば日本のバブル経済期も中古価格が上がりました。多摩ニュータウンの不動産も上がり、私の住宅も買った価格の倍になったでしょうか。今の中国はまさにその時の日本と同じです。すでに株価は下落しているので最後の綱渡りを楽しんでいるようにも見えます。すべてマネーゲームですから見ていて面白いと感じてしまいます。中国国民の投資家の状況は十分な情報もなく、有り金はたいて離婚をしても優遇措置を受けて不動産投資に勤しんでいるのです。政府も国民の投資資金が向かう方向を定められないので放置していますが、海外逃亡よりはまだましなのでしょう。でも何れは弾けます。きっかけがトランプかもしれないとも思うと、これもドラマチックです。

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2016年12月13日 (火)

50年後の多摩ニュータウン : 建替は続くか

多摩ニュータウンが2071年に街開きして45年が経過したが、建替になった分譲団地は諏訪二丁目住宅640戸→1249戸ブリリア多摩ニュータウン、2013年10月完成を迎えすでに3年を経過している。今後の多摩ニュータウンでの建替の動きは2013年12月に建替対象団地を含む広域で一団地認定を受けた八王子市松が谷17番地の「(仮称)レーベン多摩センター」の動きがあるが、容積率4倍の200%となる計画が進んでいる。入居予定は2018年3月末となっており、販売戸数は未定だが60.73m2~112.44m2と2LDK~4LDKの情報はある。実質的な多摩ニュータウンの建替第二号である。

建替二号と建替一号の違いは容積率である。八王子市域の第二号は200%を許容した。それに対して建替第一号は多摩市であり住宅マスタープランで許容容積率150%に制限されている。その差が事業には大きく影響する。八王子市のそれは容積が4倍になり、言い換えると地権者は所有地の3/4を売却したことになり、多摩市のそれは容積率が3倍であることから2/3を売却したことになる。それぞれの交換比率は分からないが、地価と売却する土地の広さで事業の成否が決まってくるという建替の実情に習ったものになっているようだ。

さて、今後さらに多摩ニュータウンでの建替はあるかだが、第二号の建替が事業ベースとして成立するよようであると八王子市域に限って、近隣での建替機運が高まりそうである。また、第一号の多摩市でのケースに触発されて、その近隣でも検討しているが現実的にはなかなか計画が整わない土地柄のようで、許容容積の150%すら配置することは困難だという結論が出ているようだ。幸い第一号の敷地は平らであり多様な配置計画が可能であったことが事業実現できた条件だったように思う。敷地の形状や隣接関係などが計画を制限する条件となり、建替が可能な敷地とそうではない敷地に別れることは、なんとも底地を持つ団地居住者にとっては納得できない結論であろう。

とはいえ、現状のコンクリートの建物が40年程度で使えなくなるものではない。少なくとも多摩ニュータウンの建物については100年は利用できる性能を持っているし、維持管理の程度にもよるが200年を視野に入れた管理計画を策定しても遜色のないストックであると考えている。特に1981年以降に建設された新耐震設計に依る建築物は確実に200年を視野に入れた建物と言っていいだろう。その建物をどのように維持管理していくかが実は今後の多摩ニュータウンの課題であり、建替が特効薬であるというような時代はすでに終わっていることを改めて感じるのである。

2016年12月12日 (月)

50年後の多摩ニュータウン:地産地消のエネルギー

EV天国のノルウェーが国の電気を100%水力発電で賄っているという国だったとはつゆ知らなかったので、改めて発電環境の国際比較を検索してみた。するとノルウェーの電力供給が水力発電100%に近いシェアを占めているというのはダントツの状況であることがわかる。再生可能エネルギーで100%を占める国は地熱が普及しているアイスランドの他にはなかなか見当たらないが、スイスやスウェーデンが原発を廃止する方針を出していて頼もしい。総じて世界は原発廃止の流れであり、あのフランスでさえ原発継続意欲に陰りが見えるという様相がある。それもこれも福島原発のショックは大きかった。当の日本が相変わらず原発を推進している現状からすると、そろそろ改めてもいいように思うのだが、この国の為政者の耳には入っていないのか気がかりである。

そこて多摩ニュータウン地域でのエネルギー改革であるが、たとえば東京都の多摩地域の500万人が結集すれば多摩地域のエネルギー循環が形成される。500万人はノルウェーやデンマークと同規模の人口であり多摩地域として独立しているわけではないが多摩川と荒川に挟まれた区域で自立したエネルギー環境を造ることは可能だと思われる。実際、地形的に区分するのには都心部との区域をどう捉えるかなど、環境単位としての影響範囲について今後の議論に任せるが、エネルギー単位としては河川に依る区分がわかりやすいだろう。

現在、多摩地域を単位として公共施設のエネルギー環境を統括しようという動きもあり、前向きな動きに気になるところではあるが、エネルギーの地産地消を標榜する私達の取り組みとしては大いに門戸を広げて、様々な可能性を展開したいと考えている。特にごみ処理場で発生する熱エネルギーを電気に替えることや、汚泥処理で発生するバイオガスの利用、さらに公園整備などで蓄積される枝葉の堆肥化やチップ化などの活用についても、広域的なエネルギー循環の視点で取り組まなければならないエネルギー要素であると考えている。

地域のエネルギー革命は長期にわたる取り組みである。一足飛びに再生可能エネルギーが普及するわけではなく、一歩一歩の努力の積み重ねが地域のエネルギー事情を変えることになる。私達の取り組みはまだまだ緒についたばかりである。おそらく世紀をまたぐ課題でもあるということを思うと、今始めなければ進まないという意思を直進させることを信念として今後も取り組んでいきたいと思う。

http://tama-enekyo.org/

http://tama-den.jp/

http://www.tama-nt.jp/

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2016年12月11日 (日)

ちょっと息抜き:改めて津波を考えてみる。

若い頃、浜松市の住宅マスタープランに関わったときに、「過去の津波に対する対策として、津波の恐れのある場所には住まない方がいい」と単純に提案して地域の人々から不評を買ったことがある。現在浜名湖は海と繋がる汽水湖であるが、1498(明応7)年9月20日の明応地震の津波:5~6m (気賀)、3~5m (舞阪)で生じた引き波の現象で汽水湖になり500年以上を経ている。その後の地震1707(宝永4)年10月28日 の宝永地震では津波:5~6m (気賀)、3~5m (舞阪)、1854(安政元)年12月23日安政東海地震では津波:5.6m (舞阪)、3~4m (弁天島)、2.5m (一里塚)、3.9m (篠原)、3.7m (坪井)、3.2m (馬郡)、1~1.5m (気賀)、そして1944(昭和19)年12月7日の東南海地震では津波:0.6~1m (舞阪)と津波は確実に発生している。

思えば東北地方太平洋沖地震は10メートルの津波だった。1000年に1回、来るか来ないかの地震だとは言うが、基本的に地震は来るので、覚悟は必要である。東北で体験した10メートルという高さ、それは4階までが被災する高さであり被災地を見るとはっきりする。私も建築家を標榜している身ではあるが間近に被災建物を見たとき愕然とさせられた。

数年前に弁天島駅前のホテルに泊まったことがあるが、ホテルの窓から弁天島と浜名バイパスの高架橋が見渡せるた。その時「何時かは浸かる」という確信は日本の運命とでも言えるので、なんともやるせない思いに駆られたものである。泊まっていたホテルも周辺の民家も鉄道も津波に飲み込まれていくであろう運命を秘めているという現実に忸怩たる思いで佇んだ記憶が蘇る。

「わかっちゃいるけどやめられない」のかもしれないし、運命を「あきらめ」に変えてしまっているのかもしれない。人間とはなんとも不可思議なものだと思う。東北地震で津波の結果が明らかになったのにもかかわらず意外とのんきに過ごしている。「来るだろうけど私の生きているうちには来ない」「来たとしても大規模なものはない」「来たときに対応すればいい」などと思いこむ。最悪の場合には「堅牢な建物の5階以上に上がればいい」と思ってしまうのは、現状維持の心。思い切って引っ越しなどは考えられないのが、人の心なのだと思うとさらにやるせない。

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2016年12月10日 (土)

ちょっと目先を変えて「日本の庭」。I do something new a little, and, "Japanese garden".

これは大原三千院の庭ですが、日本の庭には幾つかの庭園様式があり、これは池のある鑑賞を目的とした庭園なので「鑑賞式」「池泉(ちせん)庭園」になります。他に比較的有名な様式に「枯山水(かれさんすい)」があり、銀閣寺や龍安寺の庭が水もない植物もない石で構成された庭なのに、水の音が聞こえてくるような設えが見事な庭園です。

対極的にはイギリス庭園やフランス庭園など権力者が大規模に造成して造る大庭園がありますが、ベルサイユ宮殿やシェーンブルン宮殿などの庭は自転車で走り回らなければ全体が見えないほど大規模で、日本の庭園には比較にならない規模を有しています。ただ、庭に依っては「借景」という考え方で造られているものもあり、比叡山を借景としている「円通寺の枯山水庭園」や「正伝寺の獅子の児渡しの庭園」が有名のようです。おまけですが「足立美術館」も現代版借景の鑑賞式庭園です。最近、借景の山も買い取って美術館の敷地にしたようです。一度は行ってみたいのですが、場所が場所だけに行きにくいのです。

I do something new a little, and, "Japanese garden".

This is a garden in Ohara Sanzenin, but there is several garden style in a Japanese garden, and this is the garden where I had enjoyment with a pond for my object, so it'll be "the enjoyment system" "Izumi Ike (CHI,), garden". Though there are "Karesansuis (Mr. he absorbs.)" in the famous style relatively, and a garden of Silver Pavilion and dragon Atera is a garden which consists of the stone which also has no plants which are also waterless, the tone of the water is the garden where hearing equipment is excellent.

There is a large garden where the power develops and makes the United Kingdom garden and a French garden on a large scale in antithetical way, but a garden of the Palace of Versailles and Mr. Schon Brunn Miya is a bicycle, and when not running about, the whole is so large in scale that it isn't seen, and I possess the scale which won't be comparison in a Japanese garden. There is also something made with a way of thinking as "shakkei" by a garden, and "karesansui garden in Entsu-ji" and "garden in a ji ferry of a lion in Shiyoden temple" which make Hiei-zan shakkei seem famous. It's an addition, but "Adachi art museum" is also the enjoyment system garden of modern version shakkei. They seem to have also bought the pile of the shakkei and have made it a site in an art museum recently. I'd like to go sometime, it's difficult to go on a place only at the place.

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2016年12月 9日 (金)

50年後の多摩ニュータウン : 同じ場所に200戸を超える59㎡の分譲住宅、40年後の活用は

時代は狭くて建替を実施した48㎡の640戸を供給したばかりだから、59㎡の広い住宅の供給は画期的だったはず。オイルショック以降、物価は鰻登りだし、以前の相場はどこに言ったのかと思わせるほどマンション価格は上昇した。しかし買うしか無いという意識は強く、買いやすい59㎡に人気は集まったし売れた。買った人は子育て世帯。20代30代のまだまだ若い世代である。価格の平均は1250万円だったから当時の金利の高さで何とかなった。㎡あたり21万円は今では買いやすい物件だ。その住宅、リフォーム済みで未だに同額で売り出されている。つまり40年経っても販売価格は変わらないので資産価値は大きい。言ってみれば40年間、家賃無料で住んでいたということになる。

とはいえ使い古したままの中古価格が650万円という売値が出ている状況下で、住宅資産を元手に住み替えを考えることは現実的ではないし、老後のことを考えると駅近のエレベーター付きのマンションへの移住を前提にしている場合、最低でも5千万円ほどの現金確保がなければ住み替えは難しいだろう。そこから想定される結果は総じて移動は困難な世帯が多くなるという計算である。つまり住宅投資については負債を抱えていない団地ではあるが、当該資産評価が低いことから団地居住者は外部に転出は難しいという判断になる。

そこで団地内で住み続ける方法を模索してみよう。高齢化したままでの滞留を抑止する特効薬は団地内での高齢者居住施設の整備である。敷地に余裕があり、新規建物の建設が可能という条件が功を奏する。具体的には単身高齢者が集まって住む施設の建設である。幾つかの(案)はあるが、基本的にはアフォーダブルな賃料で住み続けられる高齢者の居住施設を団地管理組合が建設するというものである。敷地が無料で提供できるので建物だけの投資である。投資の方法は入居者からの預託金で賄えば、借入金なしの運営も出来るが、最近は金利が少ないので借り入れを起こすことも可能だ。このあたりは最も望ましい姿に組み立てることが可能だろう。

何れにしても資産を活用した循環型の高齢者居住施設を団地内で整備することで住まいの循環を完成させることとしたい。

2016年12月 8日 (木)

50年後の多摩ニュータウン : 高齢化しての住替えは

先のブログでも明らかにした高齢化団地の顕在化は居住者の課題であるだけでなく行政課題として伸し掛かってくる。しかし、行政サイドからすると資産を持つ団地については自主的な改善を期待しており、優先順位は賃貸団地に劣る扱いになっている。とはいえ実態としては賃貸団地よりも高齢化が進み、住み続けることもできないで、しかも住まいの処分さえできないでいる世帯が団地内で滞留しているのである。持ち家を住みながら売って引っ越すことは現実的にはできないし、30年も40年も経た住宅が高く売れる訳もないという現実に遭遇すると高齢者の住替えは難題であることが解るのである。

 

現在、40年を経た団地を見つめている。5階建ての60㎡に満たない住戸は家族用には少し狭いし、最寄り駅からはバス便の場所。頻繁にバスは出ているものの共働き世帯には通勤には不向き。そうなると利用方法も限定されてくる。まずはSOHOで住まいにビジネスを持ち込む住まい方がある。設計事務所や税理士事務所など自宅でビジネス展開が可能な職業である。顧客先には訪問サービスを行うビジネスで、保険業務などの訪問販売も利用可能だろう。ただし、面積的にも夫婦+子育て世帯ではなく単身+子育て世帯や夫婦のみ世帯、あるいは単身世帯が対象になる。

 

その他に利用できる世帯があるとすれば、アトリエとして使う音楽家や芸術家の利用で、日当たりの良い南側を広く使い、北側にプライベートの空間をまとめるという方法である。音楽を趣味としたり友人との合奏を楽しむために、南側を防音室として利用する住まい方である。スケルトンに適切な防音対策を講じることで隣接する住戸に影響を与えない室内空間が確保できる。しかも利用されて内装全体をリノベーションできるスケルトン利用なので、新規な住宅に防音を施すよりもコスト的にも有利なリノベーションを行うことが可能になる。

 

夫婦あるいは友人同士など趣味を共有するカップルの住まいとして気軽に利用できる住まいの典型である。賃貸利用という方法もあるが、現状のスケルトンを購入してリノベーションしても価格的には1200万円程度で収まることから、購入するほうが有利になると思われる。というのも周辺の家賃相場が7万円ということから家賃程度で支払っていれば15年程度で返済できるので、そもそも賃貸に永く住むのではなく、気に入った住まいに住んで15年後は自らの所有になるという方が有利だと考えている。

 

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2016年12月 7日 (水)

50年後の多摩ニュータウン : 元々は中層住棟

多摩ニュータウン開発が始まった1960年代の集合住宅は中層住棟が中心だった。階数は5階が標準とされ、エレベーターの無い建物が集中して建てられた。特に買いやすくするためにコストを抑えられる分譲団地の住棟は中層住棟が主に供給された。多摩ニュータウンには建設後30年を経過した住宅は1万2千戸余りあり、さらに5年を加えた35年を超える団地は7千戸以上に及ぶ。30年も経過する住宅が公的分譲の約半数にも当たることから今後5年、10年と経過する中では高齢化団地が多摩ニュータウンを席巻するようになる。そして実態として高齢者の住み替えが進まず高齢者が滞留するようになると問題である。

建設から30年も経過すると30代40代で入居した世帯は60代70代になっているわけで、さらに5年後、10年後が訪れることを受け止めると団地のコミュニティは悲惨である。残念ながら30年以上経たストックの評価は低く、資産を活用した住み替えは困難である。従ってスムーズな世代交代が始まることが期待されるものの現実は経済的に困難である。だから居住者の多くは致し方なく住み続けることになる。それが5階建ての4階であっても5階であっても足腰がたたないようになるまで住み続けることを余儀なくさせるのである。「多摩市の市民は健康長寿である」と断言する学者もいるが、残念ながら階段生活に適応できる高齢者しか住み続けられないという宿命があり、必然的に元気なうちの多摩市民ということになる。

さて、住み続けられなくなった場合にはいわゆる老人ホームに移動する。そのときに多摩市には必要十分な施設はない。だから自立した生活ができなくなった高齢者は介護付きの施設へと多摩市から住み替える。あるいは在宅介護が可能な高齢者は住み続けることにはなるが、そのまま介護支援を受けて、最終的には病院に運ばれて死を迎えることになる。

資金的に余裕があれば当初から将来を考えて駅前のエレベーター付きの利便性の高い住宅に住み替えするのだが、現実的には住み続けた住まいから離れられないという高齢者が大半であろう。だから必然的に高齢化団地が登場し、若い世代が住みたくない団地となっていく。そうなると空き家も増え資産価値が落ち、資産活用で住み替えをしようという意欲すら削がれて、自暴自棄から自殺者や孤独死を生み出すようになっていく。すると更に団地は疲弊してその改善は一向に進まない。「スラム団地」の始まりである。

あなたの団地はそれを望むのだろうか。

2016年12月 3日 (土)

ちょっと目先を変えて「なまこ壁」。I do something new a little, and, "sea cucumber wall".

日本の建物は木造で、壁には木や竹を編んでその中に土を練り込んで造る軸組構造が主に建物が建てられていた。屋根は板葺きや藁や萱を葺き、高級な屋根材としてはヒノキの皮を並べた檜皮葺など、実は燃えやすい材料が普及していた。それが江戸の大火災などがあり、何度かの被災でまちぐるみで消失するという災害に遭遇する中で屋根は燃えない瓦にするというアイディアが普及した。多くの城下町には「瓦町」という街区が存在する。瓦の製造工場が並んだ瓦産業の街が地域地域に生まれて江戸時代の瓦文化を育てた。

その流れで、壁にも災禍を免れるために瓦を埋め込もうとしたのが、土蔵造り等で用いられる瓦板を漆喰で固めた「なまこ壁」。そもそも壁は漆喰で全面的に仕上げる工法もあるが、漆食そのものが雨に弱く、劣化が激しいために瓦を利用することで耐久性を高める方法だ。なんでも木や土で造る文化が日本文化なのだが、陶板というセラミックをうまく利用する文化を生み出したのも日本文化の力だと思うと、江戸期の日本人の勤勉さに思いを馳せることが出来る。

I do something new a little, and, "sea cucumber wall".

The Japanese building was wooden and made frame construction knitted a tree and a bamboo in a wall and built earth up during it, and was crowded, and could build a building mainly. A roof covered shingle roofing, straw and a thatch, and the material which tends to burn actually spread the roofing of cypress bark shingles on which leather of a hinoki was placed as luxury roof material. The idea that that makes the roof the tile which doesn't burn there was great fire in Edo and being with all the town by the suffering which is several times, and during encountering the accident which disappears, spread. A block as "Kawara-machi" exists in many castle town. A town of tile industry a manufacturing factory of a tile equals was born in an area area and brought up tile culture in the Edo Period.

The, the "sea cucumber wall" where the tile board for which that it tried to be embedded can use a tile for godown-structure was bound with plaster I flowed and also to avoid an accident on a wall. After all there is also a method of construction completed completely by plaster, but a lacquer food is to use a tile because itself is weak in rain and degradation is intense, and a wall is the way which raises the durability. The culture made with every wood and dirt is Japanese culture, the moment it's also the power of the Japanese culture that the Bunka when a ceramic as Sue board is used well was produced, it's possible to drive expectation in Japanese diligence in Edo

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2016年12月 2日 (金)

50年後の多摩ニュータウン:ノルウェーに習えるか

http://fclsw.com/archives/248

「日産リーフがノルウェーにて自動車販売台数トップ!!!」というニュースが飛び込んできました。6月にオスローに行って街角の充電器に群がる電気自動車に唖然としたのも束の間、日本車が自動車販売で首位になったというニュースは嬉しいものです。電気自動車はベンツもBMWもそれなりの存在感があるのですが、中でも日本車が抜きん出るのは単純に称賛します。

先だってWBSニュースで電気自動車の将来性を語っていましたがノルウェーのように水力発電が60%を占めて電気を輸出もしているという状況から、電気代が再生可能エネルギーベースでしかも安いという環境は日本とは比較にならないポイントです。電気自動車を普及させるために街角での充電は無料だし、高速道路利用やフェリー料金も無料。その他税金の優遇措置など電気自動車普及に力が注がれています。電気自動車は一回の充電での走行距離が短いのが難点だったのですが、最近のものには600kmもの走行距離が確保できる性能のものも開発されているとのこと。間もなくハイブリッド車を追い抜いて行くのではないかと想定されるから、自動車メーカー各社もこぞって電気自動車開発に取り組み始めました。

電気自動車が開発し始められた頃、『電気自動車は大メーカーではなくても開発可能』という触れ込みから弱小メーカーも参入していたように思うが、現状では既存の自動車メーカーが技術を引っ張っているようです。というのもやはり車体設計が重要だし、量産にということになると大型の金型も必要で、バッテリーなどの最新技術との融合が性能評価や事業性に繋がり、開発そのものの投資効果は大量販売のチャンネルを持つ既存の自動車メーカーが主になるのはやむを得ないのかなと思うところです。

結局、ノルウェーで電気自動車が普及しているのは再生可能エネルギーに由来するる豊富な水力発電の力で、ふんだんな電気発電の容易さに起因しているとも思えるし、他国ではそれに対抗することは難しい結果となっています。結局、日本でも普及しにくいのは電気自動車の価格にもあるのですが、日本の電気は火力発電だし、原発にも依存している所が多くあったことから日本で普及させるのは必ずしも環境に良い乗り物とは言えず、普及は難しいようです。

ただ、メーカーとしては海外での販売実績を挙げているので事業としては良いのですが、本来、電気自動車の燃料を再生可能エネルギーで供給すべきだと思うのです。そうなると電気自動車も理に合う乗り物になるのですが。。。

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2016年12月 1日 (木)

50年後の多摩ニュータウン:40年も過ぎると流石に高齢化する-続きのつづき

いろいろと提案している中で「高齢者が安心して住み続けられる施設」と「団地管理組合運営の子育て支援の保育環境」は一つの施設で行います。

エレベーターのない5階建ての建物では高齢者は住み続けられません。特に単身になると同居人の支援も得られないので孤立してしまいます。そこで単身高齢者が集まって住める施設をつくります。基本は管理組合が資金を出して建設することが組合員の利益になるのですが、それ自体を外部委託することも可能でしょう。基本は単身高齢者かバリアフリー環境を得ることです。言ってみれば死ぬまで住める家の確保です。

そこは平均寿命の関係から女性が中心の組織になるでしょう。ただし男性も入居可能だし、夫婦で別寝という選択もあるでしょう。まあ、仲良く二人で住むという選択もあるでしょう。それぞれの家族事情や生活費の確保など個々の条件が異なりますので多様性に気を使いながら施設運営を行います。

その運営を団地の管理組合で行うのは無理があります。だから運営は外部委託です。得意なNPOや福祉団体が支援してくれます。多摩市にはそうした組織は多くあります。安心して委託できるのです。それと施設では子育て支援を行います。入居高齢者や地域の人々が子育てを支えます。優先的な団地居住者用子育てチームが担当します。もちろん個人対個人、アメリカのナニーのようなサービスも可能です。そしてこの支援システムをマネジメントするNPOなどの組織も必要になります。

施設整備は団地の余剰敷地で対応します。10人程度の単身者が共同居住出来る台所やダイニング、そしてリビングを持つコミュニティになります。コレクティブハウジングともグループリビングとも言いますが、この施設を利用した子育て支援も展開します。ここにいるいる高齢者が出来る範囲で子育てを支援します。ビジネスです。少しの小遣いになります。そのことで生きがいを感じることも容易になります。自分が役に立っているという実感を感じれば長生きもできますし健康になろうという意識も育ちます。そしてそれが子育て世帯の安心につながり、団地内の中古物件を購入するという動機に結びつきます。

「風が吹けば桶屋が儲かる」のたとえは、団地ストックの世代循環にも共通します。工夫次第で団地は変わるのですね。

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