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2017年11月30日 (木)

団地再生には建替が最も便利

何だかんだと議論伯仲でも、結局は建替が団地再生の優なのだが、現実的にはできないから色々と小手先の手段で納得するというパターンがある。とはいえ特に40年以上も経った団地やマンションでは素直に建替を検討すればいいと思う。残念ながら地域にマンション需要がなく戸建て需要もない地域だと最終的には廃屋を意識して、できれば解体撤去を想定した将来計画を立てたい。「使い切る」という意識も「建て替える」と同等に必要な概念だ。

 

よく持ち出されるスキーリゾートマンションの例は「使い切る」という目標を立てるのには持って来いの材料であるし、多摩ニュータウンのように未来がある地域では「建て替える」という考え方がまっとうになる。すでに幾つかの団地で建替が検討されたが、あえなく具体化には結びつかなかったが、今後の可能性はもちろんある。現在、建替が進んでいる八王子市域では一つの実例が出来たことで可能性が高まった。モノレール駅によって利便性が高まった八王子市鹿島地区や松が谷地区。八王子市域では容積率200%が運用されているので建替の可能性が高い。

 

建替計画に際して、居住環境の云々が言われることがある。建替の技術的な評価を団地建替の評価と結びつけて建替そのものの評価を下げるような言動はいただけない。単純に40年前の設備が近代の設備に更新されるというだけでも最良の改善方法だと思う。「無理矢理敷地に押し込んでいるものだから採光が十分ではない」などとケチをつける専門家も、実は自らの仕事では「採光はやむを得ない」という判断で計画しているのが現実だ。だから建替が可能ならばどんどんすべきだと思う。そして専門家はそのリスクを執って建替を支援し推進すべきだと思う。

 

建替の基本は「合意」にある。権利者の合意さえ取れていれば建替検討に協力するディベロッパーはいる。建替検討は建築の可能性を探ることなので、慣れている設計者ならば簡単に建物を配置して、あとはディベロッパー側で事業採算を計算するだけなので意外と簡単にできる。ただし「建替合意」が取れないので先に進まないのがハードルの高いことになる。そこをクリアする手助けが地域には必要なのかなと思う。それも公的な役割だと思うが、行政任せでなく市民協働の動きが望ましい。だって、建替になると子供も増えるし30代がやたら増える。建替の魅力はそれでしょう。

 

 

2017年11月29日 (水)

多摩市諏訪2丁目の世帯数グラフが気にかかる人へ

「公的借家」の世帯数が変だと気づいた読者は偉い。2010年には410世帯だったものが2015年には297世帯に極端に減っている。これは何かの原因があるはず。「諏訪2丁目住宅」の建替が原因ならば居住者は増えているはず。減っているというのは解せないというのが正直なところ。それに気づいたのは専門域に掛かっている強者(つわもの)というかオタクかもしれない。

実は諏訪二丁目にあるUR賃貸住宅は中層と高層があって、高層に関しては耐震補強工事を実施した時期に当たるので、やむなく退去している世帯が世帯数の減少になったのだ。耐震補強は結構ダイナミックなものでグーグルの写真には間に合っていないのだが鉄骨を露わにした格子状の支えが建物に被っている景観はなんとも言えず、がっしりした印象だ。来年くらいになるとグーグルでも確認できるだろうから楽しみにしていて欲しい。

私の考えてしては地区にとって諏訪2丁目住宅の建替だけではなくUR賃貸が残ったことは幸いだと思う。特に既存のままで残ったことが地域にとって好ましい影響を与える。あるときは賃貸で、あるときは分譲でと人々の人生は大きく変わる可能性がある。それを同一地域で、同一環境でゲットできるのはありがたい。コミュニティという獏とした言葉はあるが、まさに多様なコミュニティの賜物がここにある。混在こそコミュニティでもある。

流行り言葉のダイバシティである。多様性と訳されているが人の人生は多様だ。選択の自由もあるし、そこに住む権利もある。何かを排除するのではなく、みんなが混在できる場の創出。それが大切だと思うのだ。諏訪2丁目住宅は大きく様相を変えたが、人は変わらない「年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず」である。環境は変わらないが人は入れ替わる。その都度、人それぞれの事情により選択も変わるのだということを地域が受け止められるようにしたいと思う。

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2017年11月28日 (火)

多摩市諏訪2丁目の住宅事情

グラフだけ視ていると2010年から2015年になってこれほど世帯数が増えるとは思いもよらない出来事だ。たかが丁目単位の世帯数である。もちろん人口も伸びているのだが世帯数の伸びは住宅数の伸びでもある。それだけ持ち家住戸が増えた。それは諏訪2丁目住宅の建替によってもたらされた。

諏訪二丁目の持家住宅には「諏訪2丁目住宅団地」しかなかった。2010年の国勢調査の段階では640戸の持ち家住宅がありながら、そこに住んでいる住民は434世帯であり、加えて民営借家で利用していた世帯が30世帯あったということで640戸マイナス464世帯イコール176戸が諏訪2丁目住宅の空き家だったことになる。すでに2010年3月に建替決議が決まっていたこともあり引っ越しをし始めていた段階でもあった。

人口で見れば1,738人から3,625人に1,887人増えたので、規模的に観れば2017年3月の神津島1,889人に匹敵する。それほどの人口が増えたのだから店の一つや二つは出来ても良いのだが、当初はコンビニをオープンさせたしレストランも地域で活動する福祉団体が経営に乗りだしたが、残念ながら両店とも閉店になり引き続いてレストランについては再募集を始めている。コンビニについて言えば周辺に店舗がある中での団地内店では顧客の確保ができなかったということが結論だし、レストランについては家賃タダだという環境でも営業が続けられなかったということは店舗企画の問題かなと思ってしまうが、再募集には10社以上の引き合いが来ているということもあり、改めてニーズに応える店舗展開が出来ることを期待したいものである。

いずれにしても「新しいまちづくり」には思いがけないことが発生するもので、時間の経過に連れて答えが見つかるものだとも思うのだ。

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2017年11月27日 (月)

諏訪2丁目住宅団地の建替効果

2013年に再入居した「諏訪2丁目住宅」、いや名前を変えて「ブリリア多摩ニュータウン」だが、その前後の差を観察するのに国勢調査の2010年調査と2015年調査を比較するとくっきりとその差が見えてくる。

最もはっきりと見えてくるのが人口だ。諏訪二丁目の総人口が1,738人から3,625人に倍増した。そしてそれに伴う年齢構成だ。0~4歳が63人から384人に5倍にもなった。それだけ子育て世帯が急増したことになる。取りも直さず保育園需要が5倍になった。団地内にも保育園を新設したがとても間に合うものではない。市内の各所でカバーすることになる。

もう一つの特徴は高齢者だ。建替が完成してエレベーター付き住戸になったことで住みやすくなった。等価交換で48㎡の住戸を所有していた人は新築の48㎡と交換できたことでバリアフリーの住戸を確保することが出来た。だから故郷の諏訪2丁目住宅に戻ってきている。賃貸で利用していた高齢者も自らのすまいとして帰ってきているのだ。

建替の効果は永山駅周辺の商業施設にも影響を与えている。施設の新陳代謝が激しく蠢いている。子供向けの医療施設や医薬品ビジネスは活況だしスーパーマーケットも賑やか。一方、ネットでビジネス展開する電化製品や音楽市場、生活雑貨や衣料品などの店舗は様態を変えつつある。人が増えたことで飲食店や生活支援のビジネスが増えている。

建替効果は着実に浸透していて地域全体が高揚している感もある。多摩市は柳の下のドジヨウを狙っているが簡単ではない。次なる民間主導の息吹はどうなるのか、私たちは地域の支援者として暖かく見守っていきたいし、発意が実るような手助けをしていきたいと思っている。

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2017年11月26日 (日)

多摩ニュータウンの団地建替

2013年10月と11月に諏訪2丁目住宅がブリリア多摩ニュータウンに名称変更され、640戸が1249戸になる建替が完成して大規模に引っ越しが始まった。それに引き続くように八王子市松が谷17-1団地80戸が239戸のレーベン多摩センターとして建替が始まり、第一期第二期分譲は完売した。いずれも団地管理組合が合意して進めている組合施行の建替事業である。

 

1971年に入居した諏訪2丁目住宅は42年と半年で建て替え後の住まいに移ったし、1976年3月入居の松が谷団地も2018年3月完成と当初の入居後42年で建替が実現することになる。いずれも42年間の周期での建替事業完成という流れは今後の多摩ニュータウンの建替の機運を高める予兆になるだろう。

 

今、我々の廻りにいる専門家達は多摩ニュータウンでの建替については否定的である。幾つかの団地で建替が検討され、具体化が困難であることがわかると相次いで事業参加を検討していたディベロッパーも遠のいていった。団地の建替事業は基本的に合意形成が困難で、それさえ整えば事業協力者としての参加の検討は容易である。合意形成が整うのならば事業参加を検討する採算計算は簡単で、実施についても事業ベースさえ整えば容易に参加できる。既存入居者があることで販売リスクも軽減されるし、土地の仕入れリスクや建設費の投資リスクも軽減される。ディベロッパーにとってはありがたい事業になる。

 

もちろん建替に際しては居住者間の権利関係など整理すべき要素もあるが、一般のマンション建替え事業である等価交換方式では、地主を巻き込んでマンション事業を進めるので権利調整もディベロッパーの仕事になる。しかし組合施行の建替はすべて組合が法的な調整も整えてくれるので楽である。だから建替について合意形成が整った団地の事業協力者を要請する場合にはディベロッパーの参加が容易になる。

 

私も諏訪2丁目住宅の建替事業にNPOとして関わって事業協力者を募集するのに協力した。40社位だったか、声がけをして多くの事業参加者に企画を依頼していくつかの事業者とも面談もした。結局は東京建物が事業協力者に選定され、さらにコンサルタントと設計者も選定した。それだけ整えば事業は進む。団地の建替事業はこうした環境づくりが大切で、それを着実に進めることが事業完成の基本になる。私は多摩ニュータウンの建替事業には否定的ではない。建替すべき団地はいくつかある。今後の多摩ニュータウンの建替事業に期待したい。

 

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グーグルより

2017年11月 5日 (日)

『男と女』長寿と少子化の行く末は政治を変えるか

とにかく医療が発達して人生80年を超えてくると女性の長寿が顕著に人口総数に際立ってきます。子供よりも年寄りのパワーが国全体に及んできます。特に女性の高齢者の力はいつの間にか政治を支配するようになるでしょう。とはいえまだまだ日本の政治は男性に主権を捕られていて国会でも自治体でも男性優位が続いています。

政治について男性優位から女性優位に変わるのはやはり選挙によってですが、社会的な動きは次第に女性優位に移っているように思います。日本の長い歴史が男性優位を作って来たので一朝一夕には女性優位は始まりませんが、戦後の状況は確実に女性優位に移行しています。それは人口規模の差が確実に女性優位になっているのです。

戦争は男性を戦場に送り出し、男性の数を減らしました。その世代が高齢化すると難を逃れた女性の絶対数は超寿命という恩恵を受けつつシェアを伸ばしていくのです。特に高齢女性の増加は選挙では効果的な成果を生み出します。投票率の高い高齢者の絶対数が増えれば女性優位は現実化します。そろそろ戦争世代が他界するので男女差は平均寿命の差が顕在化するようになりますが、今のところ女性優位が続きますので、それを活用して政変を起こすことも出来るのです。そう、まずは地方自治から始めましょう。

余談ですが、エクセルで人口ピラミッドグラフを作る方法を覚えました。ちょっと面倒でしたが・・・。

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