2013年1月26日 (土)

気候変動:ひしめき合う寒さ

寒波襲来は人間だけではない。逃げることが出来ない動物園のサル山は受難の時。身を寄せあって凌ぐ姿は気の毒で仕方ない。ペットの愛犬のためにエアコンかけっぱなしという話は聞くが、さる山の猿は浮かばれない。2013年1月3日、多摩動物園のニホンザルは我慢を強いられていた。東京は曇、最高気温9.9 ℃最低気温5.0 ℃はまだ凌ぎやすいのだが、冷えたコンクリートの上に群がって肌で支えあう猿の姿に、収容所で支えあうホロコーストの姿が重ねあった。

誰ともなく身を寄せないと生き残れないのだから、何とか身を守ろうと必死である。顔を見るとやるせない顔顔顔。今にも泣きそうな猿猿猿。毛布の一つでも放り込んでやりたい気分にさせる。冬ごもりができる小屋を用意できないのだろうか。藁でもいいから寝床を作れないか。床暖房とは言わないが暖を摂る方法は無いか。猿が温泉に入っている姿を雪国で見る。猿も人間同様に定温動物である。環境の変化に伴い体温を守らなければならない。野生であれば南下して生活の場を変えられる。しかし、サル山ではそうはいかない。

今年の冬は動物園でも暖房費が倍増しているという。特に貴重動物への対応で暖房費がかさむと言う。動物園経営も大変だとは思うが、自助努力ができる範囲で何かをサポートしたい。物を渡すと客に投げるという行為がある。だからものは入れないのかもしれない。ならばシェルターだ。そうするとサル山から猿が見えなくなるというリスクもあろう。ならばガラス張りでもいい。空気が逃げないで冷たい風が入らないで過ごせる空間さえあればいい。今年の寒波はそんなものじゃない。夜間はマイナス4℃5℃に達する。多摩は特に寒い。凍てつく中で生き残れというのは無理な話。何とかしたいのだが、動物園は当然、考えているはず。

多摩動物園にはコアラもいる。コアラ館は室内展示で暖房された広い室内には、人工的に建てたいくつかの櫓にコアラが一匹ずつ放されてユーカリの葉を食んでいる。係員も手厚く世話をしているようで、床にはごみも落ちていない。何ともサル山との格差は「天国と地獄」。おいおい差別もいい加減にしてくれと言いたくもなる。一方では「寒さこらえて死にそう」なのに、一方では「ぬくぬく過ごす」のはどう見ても差別。動物園にも少し平等の精神をとも思うが、いかがなものか。サル山の猿は反逆意識の高まりで利口に育つかもしれないし、ぬくぬくコアラはさらに弱体になって、本当の野生に帰った時に生き残れるのは誰か。とはいえ動物園なんだから、人工飼育なんだから、いじめはやめようよ。

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